VMware ESXi 5.1 update1 で RAID 情報を確認するのに remote arcconf を利用しているのですが、動作にバグがあるのがわかったので書いておきたいと思います。
最初に結論を言うと完全な解決方法はありませんが、特定条件でのみ再現するバグなので利用形態によっては完全に無視もできます。
ちなみに、バグが存在する対象バージョンは下記。
- CIM Provider 7.30-18837
- CIM Provider 7.31-18856
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CIM Provider 7.30-18837 のバグ
7.30 には「K, E, Y」を含んだ認証情報を設定すると下記のようなエラーを吐いて動作しないバグがあります。
## 「K, E, Y」を含んだ認証情報を設定 # arcconf SETVMCREDENTIAL 192.168.0.100 5989 admin abcK # arcconf CIM Exception: HTTP Error (401 Unauthorized).. Invalid ESX server credentials are provided. Please reset the server credentials.
メーカーの回答では arcconf で利用する暗号化ユーティリティの問題との事で、次のバージョン 7.31 ではこれは改善されています。
バージョンアップをしないで回避したい場合は、ESXi のパスワードに「K, E, Y」を使用しないという感じになるようです。
CIM Provider 7.31-18856 のバグ
上記のバグが改善されたのが 7.31 となるのですが、こちらはメーカーでも未確認のバグが存在しています。
接続情報に「10.10.214.21」を設定すると arcconf が強制終了します。
# arcconf SETVMCREDENTIAL 10.10.214.21 5989 admin pass # arcconf terminate called after throwing an instance of 'Pegasus::Exception' アボートしました (コアダンプ)
もしかすると他にもダメな ip があるかもしれないですが、数ある ip の中からコレを引いたのはかなり運が悪い感じでした。特定に相当な時間がかかりましたし。
こちらは残念ながら、サポート終了しちゃってるし調査も修正もしないとの回答でしたので、同様のエラーが出るようであれば ip アドレスを変更してみる他ない模様です。
一応、RAID カードの 6 シリーズも remote arcconf が利用できるので確認したんですが、こっちは後継ツールで「maxView Storage Manager for VMware」ってのがあるんでとのこと。
Adaptec の 7 シリーズ以上は選択肢がコレだけになるけど、6 シリーズはどっちも使えるとは言え CIM Provider の remote arcconf は使わない方が良さそうな感じです。